2007年12月のふたご座流星群に伴う月面衝突閃光

これら以外の月面衝突閃光(候補)
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日本国内の観測者からの報告(2008年 2/25(月)正午時点)をまとめます。最後の表に、キャンペーンに参加した観測者の氏名(グループ名)、観測地、観測機材などをまとめました(詳しい情報が分かる場合のみ)。詳細はつかんでいませんが、これら以外にも多くの観測が行われました。2台のカメラで同時に同じ位置に記録されると、電気的ノイズや撮像素子(CCD)に当たった宇宙線の影響である可能性がほぼ否定されます。離れた2地点からの観測があると、人工衛星による太陽光の反射である可能性も否定されます(人工衛星なら違う方向に見える)。
 このページでは、1地点の2台のカメラで同時に同じ位置に記録された1つの閃光と、離れた2地点から同時に同じ位置に観測、確認された4つの閃光を時間順に並べました。閃光の番号は報告された順などから暫定的に付けたもので、必ずしも時間順ではありません。これら以外の閃光は「これら以外の月面衝突閃光(候補)」にまとめました。他の地点からの観測があるとノイズや人工衛星の可能性がなくなり、本物の月面での現象として研究できます。観測した方が居りましたら下記まで御連絡下さい。

1.解析結果

閃光 時刻(JST) 月経度 月緯度 等級 流星体質量 衝突角 クレーター直径
17:28:18 -83° +1° 8.9 0.12 kg 51° 3.6 m
17:54:25 -61.9° -18.1° 5.6 1.8 kg 56° 8.2 m
17:55:26 -82.9° -17.4° 5.4 3.0 kg 43° 8.8 m
18:13:36 -53.4° +22.2° 7.2 0.77 kg 78° 6.7 m
19:08:10 -75.1° -21.6° 5.4 5.3 kg 46° 11 m

(注1)日付はすべて2007年12月15日。
(注2)経度、緯度は共に、地球から見て真中が0°。
(注3)等級はピ−ク値(通常は最初のフィールド)。
(注4)流星体質量は、衝突速度:33 km/s(ふたご座流星の地球・月に対する相対速度)、可視光エネルギーは流星体の運動エネルギーの0.2 %として計算。
(注5)衝突角は水平から測る。
(注6)クレーター直径はGaultの公式により計算。

2.月面衝突閃光の画像

閃光5(12/15(土))
時刻:17h28m18s(JST)
月面上での閃光の位置:グリマルディ・クレーターの月面上での北西
観測者:池上裕美、柳澤正久
観測地:電気通信大学(東京都調布市)
備考:1地点からの観測ではあるが2台のカメラに写っている;残光有り

閃光5:閃光の左下の暗い楕円はグリマルディ・クレーター。実サイズ画像

月面衝突閃光2(12/15(土))
時刻:17h54m25s(JST)
月面上での閃光の位置:グリマルディ・クレーターと湿りの海の中間点
観測者1:石田正行
観測地1:滋賀県守山市
観測者2:池上裕美、石榑勇介
観測地2:電気通信大学(東京都調布市)
備考:石田氏が発見し、電気通信大学で確認。滋賀と東京の2地点からの同時観測が成功。月面での現象と思って間違いない。おそらく、ふたご座流星体による月面衝突閃光。

月面衝突閃光2:石田氏の観測画像。明るさとコントラストを調整してある。実サイズ画像

月面衝突閃光2:月面衝突閃光観測システム(電気通信大学)による画像。実サイズ画像

月面衝突閃光3(12/15(土))
時刻:17h55m26s(JST)
月面上での閃光の位置:グリマルディ・クレーターの月面上での北西(天の北東、月の縁に近い)
観測者1:唐崎秀芳
観測地1:東京都練馬区
観測者2:池上裕美、石榑勇介
観測地2:電気通信大学(東京都調布市)
観測者3:石田正行
観測地3:滋賀県守山市
備考:唐崎氏がビデオ観測中(録画はなし)に発見、報告したものを電気通信大学および石田氏が確認した。

月面衝突閃光3:月面衝突閃光観測システム(電気通信大学)による画像。実サイズ画像 アニメーション

月面衝突閃光3:石田氏の観測画像。明るさとコントラストを調整してある。実サイズ画像 時間変化を示す画像

月面衝突閃光8(12/15(土))
時刻:18h13m36s(JST)
観測者1:石田正行
観測地1:滋賀県守山市
観測者2:神戸大学サイエンスショップ(兵庫ネットワーク)
観測地2:兵庫県
備考:神戸大学サイエンスショップ(兵庫ネットワーク)が確認したため、月面閃光の候補のページから移動した。残光有り。

閃光8:石田氏の観測画像。明るさとコントラストを調整してある。

閃光8:神戸大学サイエンスショップ(兵庫ネットワーク)撮影。表示されている時刻はレコーダの内部時計、補正すると石田氏の観測した時刻と1/60秒の精度で一致する。明るさとコントラストを調整してある。実サイズ画像


月面衝突閃光4(12/15(土))
時刻:19h08m10s(JST)
月面上での閃光の位置:グリマルディ・クレーターの月面上での南西(天の南東、月の縁に近い)、Darwinクレーター付近
観測者1:池上裕美、石榑勇介
観測地1:電気通信大学(東京都調布市)
観測者2:石田正行
観測地2:滋賀県守山市
備考:電気通信大学と石田氏が、それぞれ独立に発見。東京と滋賀の2地点からの同時観測が成功しており、静止衛星である可能性もない。月面での現象と思って間違いない。おそらく、ふたご座流星体による月面衝突閃光。

月面衝突閃光4:月面衝突閃光観測システム(電気通信大学)による画像。実サイズ画像 時間変化を示す画像

月面衝突閃光4:石田氏の観測画像。明るさとコントラストを調整してある。バッテリー交換時の同期外れにより表示時刻は0.06秒進んでいる。実サイズ画像

3.観測者、観測グループ一覧(詳細の分かるもののみ)

観測者 観測地 望遠鏡 カメラ 時刻保持 記録
電気通信大学
柳澤研究室

柳澤正久
(YANAGISAWA MASAHISA)
池上裕美
(IKEGAMI HIROMII)
石榑勇介
(ISHIGURE YUSUKE)
東京都調布市
北緯 35゜39' 28"
東経139゜32' 37"
標高80m
(世界測地系)
ニュートン反射
口径 450mm
焦点距離 2025mm(F4.5)
(NGT18)
(ビームスプリッターで
光を2つに分ける)
ビデオカメラ
1/2インチ モノクロCCD
WAT100N
(2台)
SHUTTER:OFF
GAIN:MANUAL
GAMMA:OFF
GPSで同期した
ビデオタイムインポーザー
(GHS時計、TIVi)
時刻の絶対精度:
+/-0.017秒
miniDVテープ
ビデオウォークマン
(SONY GV-D900
および
SONY GV-D1000)
石田正行
(ISHIDA MASAYUKI)
滋賀県守山市
北緯 35゜05' 22"
東経135゜57' 05"
ニュートン反射
口径 160mm
焦点距離 530mm
(タカハシε160)
ビデオカメラ
1/2インチ モノクロCCD
WAT100N
TIVi
時刻の精度:+/-0.03秒
(ただし、12月15日の
19h02m37s以降
絶対時刻にオフセット有り)
miniDVテープ
唐崎秀芳
(KARASAKI HIDEYOSHI)
東京都練馬区
北緯 35゜44' 25"
東経139゜40' 00"
(世界測地系
JGD2000)
標高46m
(平均海面基準)
シュミット・カセグレン
(セレストロン)
+レデューサ
(セレストロンF6.3)
口径 200mm
合成焦点距離 1460mm(F7.2)
ビデオカメラ
1/2インチ モノクロCCD
TGv-M
2フレーム蓄積(露出:0.067秒)
GAIN:15(Lo=1,Hi=15)
GAMMA:OFF
ビデオタイムインポーザー
(TIVi)
(固定電話の時報基準)
時刻の精度:+/-0.03秒
デジタルビデオカメラにて録画
(パナソニックNV-GS70)
池村俊彦
(IKEMURA TOSHIHIKO)
愛知県名古屋 ニュートン直焦点
口径 380mm
焦点距離 1600mm(F4.2)
Webカメラ:ATK-2C
(天体撮像用カラー)
CCD:Sony ICX-424AQ
7.4μm正方、640x480
1/5秒露光で5fps
時刻精度2秒 PC
高島秀雄
(TAKASHIMA HIDEO)
千葉県柏市 ベーカーシュミット
口径 200mm
焦点距離 400mm
ビデオカメラ
1/2インチ モノクロCCD
WAT100N
SHUTTER:OFF
GAIN:MANUAL
GAMMA:OFF
ビデオタイムインポーザー
(TIVi)
miniDVテープ
デジタルビデオカメラにて録画
(SONY TRV30)
辰巳直人
(TATSUMI NAOTO)
(竜天天文台)
岡山県赤磐市 ニュートン反射
口径 400mm
焦点距離 1600mm(F4)
モノクロCCD
(I. I. 使用)
不明 DVD-R
(パナソニックDIGA)
坂江隆志
(SAKAE TAKASHI)
(浦和西高等学校)

越谷北高等学校
蕨高等学校
埼玉県奥秩父 屈折
口径 160mm
焦点距離 2000mm(F12.5)
ビデオカメラ
1/2インチ モノクロCCD
WAT100N
不明 不明

電気通信大学・月面衝突閃光・観測システム

4.その他

連絡先
柳澤正久
電気通信大学・情報通信工学科&菅平宇宙電波観測所

〒182-8585 東京都調布市調布ヶ丘 1-5-1
tel: 042-443-5198, fax 042-443-5291
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